All lyrics are written by Keita ISHIMARU

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Root

 

 春の風に吹かれ咲いていた黄色い花を僕は気に入っていたのに

ああ最低の日曜に子供の息に吹かれ綿毛になって飛んでゆく

 

空と僕のあいだ揺れて飛んでゆく

冷えた地面の中踏ん張る根の届かないところへ

 

ああここから君はどこへ旅をする

土に埋まり動けない僕も連れて行ってよ

 

風に揺れたあなたが僕の頬に触れたきっと覚えてないでしょう

もう目の前で笑って もう心も触れていたのに

 

響く地面の音伸びる大きな手

止める術もなくただ僕から遠ざかっていく

 

ただ単純に抱きしめたいだけだから

あの日の笑顔で僕のとこへおいでよ

 

空吹く風が向きを変えて

ふわりあの日揺れていた香り

 

ああここから君はどこへ旅をする

土に埋まり動けない僕も連れて行ってよ

 

ここから始まる僕らの物語

やさしい風の中鳴り響いていくメロディ


卯聲〜haru〜

 

雪の中声が溶けてゆく あの音は鳴りやまないけど

流れ出した水が消える前に また新しい空があける

 

ガヤガヤと人が通り抜ける にぎやかな道誰にも気づかれず

行き場をなくして立ち止まった僕を君は見つけてくれた

 

声も出さずまだ震えているの そう言って手を差し伸べてさ

歩き方を教えてくれた まだ僕らが春にいたころ

 

何にもわからなかったけど ただひたすらに気持ちよかったんだ

あの音は二度と出せないけど 心は今もここにあるんだよ

 

空が高くなって花は散ったけど 青い葉っぱを見つけて

甘くおいしい実がなるようにと ただ夢中で光を探した

 

色の綺麗なあの果物には 毒があると言うけれど

その毒で傷が隠せたから また僕らはここで毒を生む

 

雪が降り毒が恐くなる あの音は鳴りやまないのに

もう一度立ち止まった僕を 君は送り出してくれたんだ

サヨナラだ また季節が変わる あたらしい音を探して

ふわり迷い込んだ音が今 優しい音の銃に変わる

 

バイバイ


アオノオカ

 

夢から醒めて見まわした世界の中で

昨日の傷が朝焼けの青とまざる

 

ビルの隙間で見上げた狭い空は

少し残るお酒のせいで ひどく濁って見えた

 

声がゆらり消えた日の後

道をなくして震えている猫が見た

 

うつらうつらとまどろむ目の裏で見たの

カビの生えた世界から広い場所へ抜ける夢

 

すべての色のリセットボタンに手をかけて

目をつぶった僕の手を止めた二つの影

 

あの日僕が見つけたあの犬は

震える両手で心に手を当てた

 

震える猫に触れないこの手が

闇をまさぐり見つけた暖かいものを

麦の谷間で僕がみたあの夢が

日暮れの赤い丘の上遠く伸びる